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謹賀新年

2019年01月01日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

新年明けましておめでとうございます。
大三島は快晴に恵まれ、清々しい一年の始まりとなりました。
毎年お正月は寒さが厳しくなりますが、ピンと張りつめた冷たい空気が新たな年を迎えるにあたり、
心地の良い緊張感を与えてくれて、晴れやかな気持ちにさせてくれます。

「今年はどんな一年にしょうか。」そんな思いを馳せながら、本日より伊東豊雄建築ミュージアムは開館しております。
多くの方にミュージアムに足を運んでいただき、建築や大三島に親しんでいただけるよう、スタッフ一同精一杯務めて参ります。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2018年11月23日 特別無料開館を行いました。

2018年11月25日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

2018年11月23日(金・祝)に伊東豊雄さんが文化功労者に選出されたのを記念して、特別無料開館を実施しました。
三連休の初日ということもあり、多くのお客様にご来館いただき、通常よりもミュージアムが賑やかになったように思います。

「普段はあまりミュージアムに遊びに行く機会がない・・」、「島にいるから、いつでも行けるから・・」と仰っていた方にもお越しいただき、伊東さんの建築や大三島での活動をお伝えできるいい機会となりました。

今回は特別に大三島のクラフト作家、Jishacさんにオリジナルバッジを作成していただき、先着20名の方に配布させていただきました。

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このバッジは島で捕れたイノシシの革を使用しています。荒々しいイノシシの印象とは対照に柔らかな革で、触り心地も気持ちがいいです。バイカラーで組合わせた革に弊館の展示棟「スティールハット」が象ってあります。普段使いもできる素敵なバッジに仕上げていただき、とても嬉しく思います。

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ミュージアムにお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。

第五回 神無月造作茶会が開催されました。

2018年10月13日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

10月13日(土)に松山を中心に活動されている遠州流茶道 飯田宗翠一門の皆さんがシルバーハットのワークショップスペースで「第五回神無月造作茶会」を開催致しました。
普段は作家、職人をされている皆さんがシルバーハットにこの日限りのお茶室を手作りで作ってくださり、
彫金や陶芸、華道などの作家さんである皆さんのお力で、シルバーハットにしかできない茶室空間を設置してくださいました。
この日のために作られた茶器などもあり、お茶を体験するだけでなく、作家さんの作品も堪能できるものでした。
中にはシルバーハットをイメージしたという茶道具もありました。

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島内外の方がご参加くださり、経験者の方や初めてお茶を経験される方も参加できる、とても心地のいいお茶会となりました。
計3回お茶がもてなされ、着物でいらしてくだされた方々もいらっしゃいました。
大三島や伯方島からもお茶の先生をされている方もお越しいただき、流派を超えて楽しんでくださいました。
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遠州流茶道 飯田宗翠一門の皆さま、素敵なお茶会を企画してくださり、どうもありがとうございました!
そしてご協力いただいた島内の林さん、西原さんにも感謝です!

シルバーハットのワークショップスペースは一般の皆様にもお使いいただくことが可能です。
ご希望の方は伊東豊雄建築ミュージアムまでお気軽にご相談ください。

子どもワークショップ「あかりでまちをつくろう!」を開催しました。

2018年09月10日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

この度、子どもワークショップ「あかりでまちをつくろう!」を開催致しました。

©吉野歩

©吉野歩

講師に照明デザイナーの面出 薫さんと照明探偵団事務局長の東 悟子さんをお招きし、行灯制作を通じて、あかりの面白さやろうそくの特徴的なあかりについて教えていただきました!
今回はたくさんの方にご応募いただき、35名のお子さんが参加してくださいました。

会場は伊東さん率いる伊東建築塾が大三島のプロジェクトで改修した「大三島 憩の家」をお借りし、特徴的な木造の長い廊下に参加者の子ども達が制作した行灯を並べます。どのような「あかりのまち」が完成するか楽しみです! 

©吉野歩

©吉野歩

はじめに面出さんと東さんからレクチャーをしていただき、子ども達に明かりについて知ってもらいました。
明かりの種類である「ろうそく、白熱電球、ハロゲン、LED」の特徴を実際に明かりを灯して、明かりの強さ、色の違いについてご説明いただきました。
何気なく明かりを使っていますが、種類によって色や光の強さが違うように思います。

明かりの歴史についても触れ、ハロゲンは早くからヨーロッパで使われるようになり、日本にも普及して街灯として使われるようになったことから、それまで真っ暗だった夜のまちが明かりが灯ったことでガラリと様子が変わったことを教えていただきました。
また日本で初めての街灯は、江戸時代の「辻行灯」であること、時代を遡ると、松明や油、ろうそく、提灯・・・と、どのように明かりと共に私たちが生活をしてきたかを教えていただきました。

©吉野歩

©吉野歩

また明かりは人の心にも大きく影響を与えていて、照明が高い所にあると人は活動的になり、低い所にあるほど、安心すると言われているなど明かりが人の心理的な面でも影響を与えていることを理解することができました。
面出さんのお話に前のめりで聞く子ども達は真剣そのもの。
日常的に使っている明かりは、知れば知るほど私たちの生活やまちに大きく影響を与えていることがわかります。

最後に東さんから「今回のワークショップでは、柔らかな光を放つロウソクを使って、光が集まるとどのような変化が起きるか、行灯制作で明かりが出る形を想像しながらの作業をしてください。」とアドバイスがありました。

©吉野歩

©吉野歩

 行灯制作では難易度の違う5種類の型紙の中から、好きなものを一つ選んでもらいました。
種類には「家」、「森林」、「ビル」をイメージしたもの、そして今回は特別に伊東さんの建築「TOD’S」や「MIKIMOTO INZA2」の型紙もありました。

窓の開け方や紙の色、トレーシングペーパーやセロファン、画用紙など素材にも考慮しながら、どのような明かりが行灯からこぼれるか想像しながら制作に取り組んでくれました。

©吉野歩

©吉野歩

子ども達の制作意欲に感化されたのか、講師の面出さんもオリジナルの行灯制作を開始です。
トレーシングペーパーを筒状にし、背が高く「塔」のような行灯です。
参加者の男の子も興味深々といった様子。

©吉野歩

©吉野歩

行灯が完成へ近づいてくると、絵を描いたり、型紙にとらわれず形を変えてみたり、カラーセロファンで色を組み合わせたりと個性豊かな行灯が見えてきました。
ティーチングアシスタントのお兄さん、お姉さんもお手伝いしながら、理想の行灯に近づけていきます。
作業時間ギリギリまで制作に没頭する子もいて、みんなの想いが込められた力作ばかりです。行灯を灯すのが待ち遠しくなりました。

©吉野歩

©吉野歩

作業終了後、みんなで作った行灯を憩の家の長い廊下に集めて、「あかりのまち」を完成させます。
一つづつ、ろうそくに火を灯すと、ふわっと明かりが行灯からこぼれ、それぞれの個性豊かな行灯の特徴が浮かび上がってくるようでした。参加者の子ども達はよほど嬉しかったのか、気分が上がりっぱなしです。

©吉野歩

©吉野歩

©吉野歩

©吉野歩

講師の東さんからアドバイスをもらいながら行灯を並べ終わったところで、廊下の明かりを消すと、暖色の柔らかい明かりが会場を照らしました。その瞬間、参加者からは嬉しそうな笑顔と歓声が上がりました。

©吉野歩

©吉野歩

みんなでつくった「あかりのまち」は温かい明かりに満ちて、ゆらゆらとかすかに揺れながら、色々な表情を見せてくれます。
見ているだけで心が落ち着きました。

最後に面出さんから「私はたまにろうそくの明かりで夜を過ごすことがあります。ぜひみんなもお家に帰ったら行灯を灯して、温かみのある明かりに触れてみてください。」とお話がありました。
参加者の皆さんが帰る際に、自分で作った行灯を大切そうに持ち帰る様子がとても印象的でした。

今回、参加者の皆さん、ご協力いただいた皆さん、そして講師を務めてくださった面出さん、東さん、どうもありがとうございました!

 

展覧会「聖地・大三島を護る=創る」が開催されました。

2018年07月15日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

7月1日(日)に展覧会「聖地・大三島を護る=創る」の会期がスタートしました。
現在、伊東さんが塾長を務める伊東建築塾は「大三島を創造的な島」にするための活動に取り組んでいますが、
この展覧会では、伊東さんのプロジェクトに関わる人々など大三島で活動をしている6組の方々を紹介しています。
活動している皆さんの「明日の大三島」への想いが凝縮された展覧会となっています!

©宮畑周平

©宮畑周平

会期に先立ち6月30日には内覧会行いました。

朝から雨が続き、生憎の天候ではありましたが、霧が掛かる幻想的な瀬戸内海の多島美を背景に開催されました。
まさに今回の展覧会のテーマである「聖地」を思わせるような神秘的な空間となりました。

内覧会でのオープニングトークでは、初めに名誉館長の伊東豊雄さんからご挨拶をいただきました。
挨拶の中では、「島という閉じられた場所は他の地域にはないものを残しています。大三島には大山祇神社という素晴らしい存在があり、開発もされていないので、美しい風景や暮らしが残っています。しまなみ海道ができる前は、港から賑やかな参道を通り、神社へ参拝に行くという一連の行為が行われていました。こうしたものが「聖地」なのではないかと思っています。
しまなみ海道ができてからは、便利にはなりましたが、昔ながらの参拝などなくなってしまったものがあります。私からするともったいない。聖地としての大三島を取り戻したいと思っています。
島の素晴らしさを残すには、護るだけでななく新しいものも取り入れなければならないと思っています。僕らは小さな活動を行い、最近では「大三島憩の家」や「大三島みんなのワイナリー」などいろんな方のお力添えで少しづつ形になってきています。
また移住者や若い方も少しづつ島に増え始めています。
今回の展覧会では、島で頑張っている若い人々を紹介したいと思っています。どんな考え、目的があって島で活動をされているのか、元気な声をインタビュー映像などで御覧いただけます。」と仰っていました。

©宮畑周平

©宮畑周平

次に初期のプロジェクトから関わっている曽我部さんよりお話をいただき、「今回の展覧会ではエントランスのどのような所が聖地であるかという展示を学生と担当させていただきました。大三島は日本書紀や古事記にも繋がるほど歴史が長い島です。約2000年の歴史がある島と考えると、参道に人が少なくなってきたのはほんの一瞬です。僕らが活動に関わってまだ3年ほどですが、初めの頃に比べると数年で変化していっています。参道にも新しいお店や活動しようとしている人々が増えてきています。そう考えるとあと数十年で払拭できるのではないかと考えています。これからも学生や助教授の吉岡くんと共に気を引き締めて、頑張っていきたいです。」とお言葉を頂戴しました。

©宮畑周平

©宮畑周平

そして内覧会では、将来的に大三島で活用ができそうな日産自動車が開発するニューモビリティの試乗会も行いました。
2人乗りのコンパクトなモビリティで、島の風や環境を堪能することのできる最適な設計になっています。
日産自動車の柳下謙一さん、三好健宏さん、渡部大陸さんからは「伊東さんが会社にいらして、ご相談を受けたのがきっかけです。電気自動車や自動運転の技術を使って大三島で何かできないか考えています。」というお話をしていただきました。
高齢の方のために食材を届けたり、行きたいところへ連れて行ってあげたり、様々な可能性が広がります。

©宮畑周平

©宮畑周平

 生憎の天候ではありましたが、今治市長の菅良二さん、尾道市長の平谷 祐宏さん、LIXIL資料館館長の後藤泰男さん、島内外の関係者の方にお越しいただき、賑やかな内覧会となりました。どうもありがとうございました。

 ぜひ多くの皆様に展覧会「聖地・大三島を護る=創る」ご覧いただけますと幸いに思います。

どうぞよろしくお願い致します。

展覧会「聖地・大三島を護る=創る」
会期:2018年7月1日(日)~2019年6月16日(日)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日振替)、12月27日~31日
観覧料:一般 800円、学生400円

 

音とダンスのパフォーマンス「浜楽」を開催致しました。

2018年05月22日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

伊東豊雄さんが設計した岩田健母と子のミュージアムで音とダンスのパフォーマンス「浜楽」を開催致しました。
サウンドアーティストの鈴木昭男さんとダンサーの宮北裕美さんをお迎えし、この日にしか出会えないパフォーマンスをしていただきました。

©Atushi koyama

©Atushi koyama

パフォーマンスは、石を二つ重ねたカスタネットのような楽器「ヌトゥ」の音から始まりました。宮北さんがゆっくりと会場を歩きながら、石のはじける音を奏でます。

鈴木さんは宮北さんと呼吸を合わせるように石笛を奏でると、お二人の世界がどんどん作られていきました。
鈴木さんも来場者の間を縫うように歩きながら、じっくりと会場中に音を響かせていきます。
石笛は素朴な音でありながら、会場を包みこむような大らかさに溢れ、音が地面や空気から体に伝わってくるようでした。

©Atushi koyama

©Atushi koyama

しばらく経つと、鈴木さんが「やまびこ」から発想を得て作った楽器「アナラポス」が演奏されました。
アナラポスは筒と弦で構成された楽器で、弦を引くと何重にも音が重なり合い、しずくが落ちるような軽やかな音や鈴木さんが声を吹き込むと龍の鳴き声のような高音が響きます。空気に音が伝わる様子が体感で感じることができる不思議な楽器でした。

©Atushi koyama
©Atushi koyama

ヌトゥが一定のリズムを刻み、アナラポスの響きに合わせて、宮北さんの体がしなやかに動きだし、生き生きと躍動感にみなぎるパフォーマンスに惹きつけられます。
ぐっと手を空に向けたり、軽やかに飛んだり、彫刻と寄り添ったり、まるで彫刻の子ども達と遊んでいるような印象を受けました。

お二人はパフォーマンス中に視線を交わすことはなく、お互いの気配を感じながら、約40分間の息の合ったパフォーマンスを終えました。

演奏後は、出演者の鈴木さんと宮北さん、今回のパフォーマンスを企画をしてくださった玉重さん、そして建築家の伊東さんが加わり、玉重さんの進行のもとアフタートークを行いました。

©Atushi koyama

©Atushi koyama

 玉重さんからは、今回の企画について「このミュージアムや中野本町の家を訪れて、音が巡るのを体感し、伊東さんの建築は楽器のようだと思った。音を作ってくださる方をお招きし、何かできないかと思ったのがきっかけです。」とお話しいただきました。

 鈴木さんは独自のパフォーマンスをするきっかけとなった「耳を澄ますこと」の大切さについて、
「自然を師匠にして学びを始めたのが自然の音を聴くきっかけになった。東京から丹後半島に移り住み、そこで一日自然を聞くことを行った。太陽が昇る前に、いつもの席に座ると、それまで気づかなかった蚊の羽の音が耳元で「ブーン」と聞こえて、首をちくっと刺された。この体験が悟りを開くことになりました。かゆいとか、鳥のさえずりなどを人は言葉に置き換えて感じてしまう。言葉に置き換えない聴き方を考えて、木のように、ただその場所に居続けるだけでいいのではないかと思い始めた。」とお話しをしてくださいました。

©Atushi koyama

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宮北さんは今回のパフォーマンスについて、「私が踊ることで、自然や風景、建築、訪れた人が見えてくるような存在でいたいと思いました。建築に入ると空が抜けて見えたり、風、波の音を強く感じました。彫刻達が私に色んな形を与えてくれて、美術館の彫刻と対話をしながら、パフォーマンスができました。」とお話しくださいました。

今回の色鮮やかな衣装は、みかんの花の時期に開催ということで、柑橘の黄色、みかんの花の白、大三島の空と海の青をイメージして選ばれたそうです。

©Atushi koyama

©Atushi koyama

伊東さんはイベントについて、下記のように感想を述べられていました。
「彫刻が一生懸命、見て聞いているように思えた。それがとても印象的。宮北さんと彫刻が対話をされているように思った。
実はこの時間が一番眠くなる時間で、僕はコンサートでも最初は寝てしまうのですが、今回は始めから眠りの中にいて、眠りの中から呼びさまされる印象。はっと起こされるのではなく、すーっと自分が覚醒される気分だった。遠くから聞こえてくる音もあり、大地とも対話しているような音だった。コンサートや音楽を当たり前に受け入れて聞いているが、このパフォーマンスはそうではなく、人の声なのか、自然の中から音が聴こえてくるのか、その境界が存在しないような印象を受けました。」

©Atushi koyama

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最後に玉重さんから「鈴木さんの石笛は先祖伝来の楽器です。大山祇神社の宝物館に源義経の甲冑が奉納されているのですが、彼が牛若丸と言われていた時に、鈴木さんの祖先の所にいらして、牛若丸の前で石笛を吹かれたそうです。ご縁があって、大三島でご一緒できたのだと思っています。時間が超過してしまいましたが、本日は本当にありがとうございました。」とご挨拶をいただき、閉幕しました。

「浜楽」は「浜辺の近くで音を楽しんでほしい。」という意味で鈴木さんと宮北さんが名付けてくださいました。
今までに体験したことのない、新しい音やダンスの発見は豊かな自然に囲まれた大三島で感性を研ぎ澄ますことで、実感できたのではないかと思います。音とダンスと一緒にお二人の一つ一つの所作や間、あの時起こったことが全てが作品のように感じるパフォーマンスでした。

ご来場いただきました皆様、どうもありがとうございました。

子どもワークショップ「大三島の自然で絵をつくろう!」を開催しました。

2017年10月01日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

2017年9月18日(月・祝)に子どもワークショップ「大三島の自然で絵をつくろう!」を開催しました。
今治市内の1年生から6年生までの小学生が33名ご参加いただき、とても賑やかなワークショップとなりました。

今回は講師に「森から続く道」 副代表の小沢潤さんとランドスケープデザイナーの山崎誠子さんをお招きし、
大三島の自然観察を通して身近な環境に目を向け、自ら気づき、発見する楽しさを体験するワークショップを行いました。
そして大三島の自然を守る会の皆さんにもご協力いただき、参加者の子ども達に大三島の自然の特徴を伝えていただきました。

©吉野歩

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まずは大三島の自然観察会を小沢先生の案内のもと、身近な場所に生息する植物を紹介していただきました。
田んぼ近くの小路や海岸沿いに生息する植物を発見し、小沢先生と山崎先生に採取してもいい植物を聞きながら、制作作業のために、葉や花など材料を集めていきました。
海岸には流木や貝殻、シーグラスなど、珍しい材料を発見し、子どもたちの制作に対する期待が高鳴っているようでした。
子供たちからも「せんせーい!!この植物は何ですかー?」と自発的に質問も飛び出し、積極的な姿勢で取り組んでくれました。

©吉野歩

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植物の中には、かつて洋服の繊維として使われていたものや、着色料として使われていたものなど様々な植物と出会うことができました。
今まで気にも留めていなかった植物達は、実は人にとってとても身近なものだったことに気づかされます。
大三島の自然を守る会の方からは、草笛や笹舟など、昔ながらの遊びを教えていただき、自ら遊び道具を制作している参加者も見受けられました。

©吉野歩

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午後からは伊東豊雄建築ミュージアムのシルバーハットで制作をスタートしました。
材料を手に取ると、子どもたちは黙々と制作活動に没頭し始め、「何をつくろうか」、「どんな作品に仕上げようか」と悩みながらも手を動かしていきます。

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©吉野歩

じっくりと1つの制作物に没頭する子供や中には何パターンも組合わせて制作する子供など、各々のペースで制作物を完成させていきました。
頭の中にあるイメージを自然の材料で絵のように表現したり、モビールや立体的な作品を作成したりと様々な制作物が完成しました。
自然の中にあった植物が一つの作品としてまとめられ、生き生きとした植物がさらに際立つような作品ばかりです。

ワークショップ終了時に講師のお二人から総評をしていただき、小沢先生からは「自然の材料から、こんなに綺麗な作品ができるとは驚いた。観察を通して、身近な植物たちに興味をもってほしいです。」というコメントをいただき、
山崎先生からは「植物は生きものなので、この瞬間でしか創ることができません。みんなが作った作品はまさに今日の思い出が詰まった作品になりました。季節によって全く違う植物が咲いているので、これからもたくさん観察をして、自然に興味を持ってください。」というコメントをいただきました。

完成した作品を見ても参加者は素材となる植物の特徴を捉えて、自然のありのままの姿を残しながら自分が思い描くイメージに近づけているようでした。
風に揺らめくモビールでは、ツル植物のように紐と似ている素材を用いたり、色鮮やかな桜貝を花にみたてたり、どの作品も自然が主役となっていました。

©吉野歩

©吉野歩

©吉野歩

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今回のワークショップでは、自然に触れることで、子供たちが生き生きとした表情を見せてくれて、大三島の自然の豊かさを再認識することができました。

ご参加いただいた皆さま、ご協力いただいた自然を守る会の皆さん、そして講師を務めていただいた小沢先生、山崎先生どうもありがとうございました。

©吉野歩

©吉野歩

 

 

トークイベント「車座しまなみトーク!」が開催されました。

2017年07月02日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

7月1日(土)より展覧会「新しいライフスタイルを大三島から考える」の会期がスタートし、
会期開始に合わせて大三島ふるさと憩の家でトークイベント「車座しまなみトーク!」が開催されました。
今回も多くの島内外の方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。

©青木勝洋

©青木勝洋

2015年より始めた「車座しまなみトーク!」は、会を重ねるごとに、対話が多くなり、交流を深める貴重な機会となりました。
島民の方からも積極的な意見交換がされ、少しづつ大三島でのプロジェクトが進行しています。
以前は提案が多かったプロジェクトは、今年度に入り、大きく動きだしたプロジェクトがいくつかあったので、
今回の「車座しまなみトーク!」では、現在、伊東建築塾が大三島で取組んでいる11のプロジェクトのうち、進行している7つのプロジェクトが発表されました。

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<発表内容>
①みんなの家を一日一度は寄ってみたい場所にします
②「物々交換」によって都会と島の記憶を交換します
③参道を花と光で夢の道に変えます
④「さざなみ園」を気軽に立ち寄れるやさしい場所にします
⑤2020年瀬戸内初のワインで乾杯します
⑥島の食材、島のワインで島の人の誕生日を祝う「オーベルジュ」をつくります
⑦海辺の小学校をロマンティックなホテルに変えます

©青木勝洋

©青木勝洋

©青木勝洋

後半は建築家の伊東豊雄さんをはじめ、建築家の曽我部昌史さん、柳沢潤さん、家具デザイナーの藤江和子さん、藤森泰司さん、そして構造エンジニアの金田充弘さんと豪華な方々にご参加いただきました。

藤森泰司さんは「みんなの家の家具を分校生と作るワークショップから関わることになった。高校生は自分たちでつくったものが身近な場所で使われ、残っていくことがデザインをつくるということを知ってもらえたら嬉しいです。今、もう一度自分の居場所を考えることが伊東塾の試みなのではないだろうかと思っています。」
金田充弘さんは「活動をしていると「こういう風になっていたら成功だ」と考えがちだが、プロセス自体が成功なのではないかと思います。」
曽我部昌史さんは「続けてきたプロジェクトが進んで行く中で、いくつかのプロジェクトがシンクロや関わり合うことで、より強度のある次のプロジェクトに発展していくのではないかと思った。」などプロジェクトに対するコメントをいただきました。

「車座しまなみトーク!」で発表された内容は、幣館の展覧会「新しいライフスタイルを大三島から考える」でも展示しております。
多くの方々にご覧いただけますと幸いです!

映画上映会「水と風と生きものと」を開催しました。

2017年06月01日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

生命誌を解説するパネルを展示。

生命誌を解説するパネルを展示。

2017年5月27日(土)、28日(日)に伊東豊雄建築ミュージアムにおいて初となる映画上映会が開催されました。
2日間に渡り、科学者であり、哲学者の中村桂子さんの活動を追ったドキュメンタリー映画「水と風と生きものと」をシルバーハットのワークショップスペースで上映しました。
この映画には建築家の伊東豊雄さんも出演しています。
上映会はちょうど瀬戸内海に夕日が落ちる時間帯に始まったので、シルバーハットから夕景を堪能することのできるイベントとなりました。

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シルバーハットからの夕景

27日には中村さんが館長を務める生命誌研究館のスタッフである川名様がトークイベントをしてくださいました。
生命誌研究館は「生命誌」というテーマで活動しており、中村さんは科学者と生活者としての視点を合わせて、生命が紡いできた生きものの歴史を辿り、「生きもの」としての現代の人間の在り方を映画を通して説いています。
川名さんからは上映に先立って「生命誌」について、お話をしていただきました。

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生命誌研究館の川名さんによるトークイベント

映画の中では、中村さんと伊東豊雄さんの対談の様子も収録されていて、ぎふメディアコスモスや台中歌劇院を事例に、自然と共存するための建築についてお話をされています。
他にも末盛千枝子さん、新宮晋さん、赤坂憲雄さん、関野吉晴さんと対談し、これからの人間の生き方について対談していて、様々な分野で活躍されている方々の貴重な意見を知ることができます。ぜひご興味のある方は映画をご覧いただきたいと思います!
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刻々と夕日が沈み夜になっていく様子を感じながら「水と風と生きものと」を鑑賞できたことは私にとっても貴重な経験でした。シルバーハットで過ごしていると、自然や時間の移ろいを強く感じます。こうした環境で、「水と風と生きものと」を上映でき大変嬉しかったです。また川名さんのトークイベントでは、生命誌のお話を聞くことができ、来場者の皆さんも「自然の中での人間が生きて行く」という根源的な意味を見つめなおす大変素 晴らしいきっかけになったのだと思います。

ぜひ生命誌研究館に訪れて「生命誌」に触れてみるのもいいかもしれません。

 

「サンデー・ミュージアム・コンサート」が開催されました。

2017年05月29日 / 今日のTIMA

山田安紀(伊東豊雄建築ミュージアム)

2017年5月21日(土)ヴァイオリニストの小林恵美さんとギタリストの尾尻雅弘さんをお迎えし、伊東豊雄建築ミュージアムにおいて、初となるクラシックコンサートを開催しました。
「多くの方にクラシックに親しんでいただきたい」という小林さんの思いから、聴きやすく親しみやすい曲を中心に演奏をしていただきました。

コンサート当日は晴天に恵まれ、会場であるシルバーハットのワークショップスペースには心地のいい風が抜け、絶好のコンサート日和となりました。
また来年から大三島でパン屋さん「まるまど」をオープンする小松洋一さんがドリンクや軽食を出店してくださり、香り豊かなみかん酵母のパンや大三島産のみかんジュースに舌鼓を打ちながら、開演前から来場者の皆さんはミュージアムでのゆったりとしたひと時を楽しまれているご様子でした。

定刻より早くコンサートをスタートしました。
小林さんと尾尻さんが司会者より紹介され、お二人が登場すると来場者から盛大な拍手が沸き起こります。
瀬戸内海を思わせる小林さんの青いドレス姿に会場はさらに華やぎ、一層の拍手で迎えられました。
尾尻さんから「クラシックコンサートは遅れてスタートすることが多いので、早く演奏できるのは素晴らしいです。」といったユーモア溢れるご挨拶をいただき、来場者から笑みがこぼれる中、和やかな雰囲気で演奏がスタートしました。

©青木勝洋

©青木勝洋

1曲目はエルガー「愛の挨拶」です。
ヴァイオリンの主旋律と柔らかなクラシカルギターの音色に会場が包まれると、会場が一気にクラシックの世界観に引き込まれました。
小林さんと尾尻さんが奏でる演奏は表情や体全体で音を表現するかのようで、聴き手がぐっと引き込まれていきます。
ファリャ「スペイン舞曲」では躍動感のある音色に来場者は音色に合わせて自然と体が動き出していきました。
誰もが一度は耳にしたことのある楽曲を中心に演奏していただきましたが、1曲だけ日本の曲の「砂山」が演奏されました。
クラシック調にアレンジされ、新たな魅力を知ることができました。

©青木勝洋

©青木勝洋

このコンサートでは曲の合間には、小林さんと尾尻さんから解りやすく曲の解説していただいたのも見どころの一つです。
「クラッシックは格式のある音楽だと思っていましたが、お二人がお話してくださるので、より楽しめました。」といってくださる来場者の方もいらっしゃいました。

コンサートの終盤ではお二人のソロ曲も演奏され、ヴァイオリンとクラシカルギターの異なる音色を堪能できる素晴らしい機会でした。
ヴァイオリンは情緒豊かな音色でとても美しく、クラシカルギターは繊細な指さばきから奏でる音色は柔らかく、ノスタルジックで優しい音色です。

コンサート終了後、伊東豊雄さんも含めたトークイベントが開催されました。
伊東さんはコンサートホールについて「僕は音楽を屋外で聴くことが贅沢だと感じる。ヨーロッパはよく広場で音楽を奏でて周囲に聴いている観客がいるのをよく見かけるが、すごく気持ちよさそうだ。自然に近い環境で音楽を聴くことは素晴らしいですね。」とお話をされていました。
小林さんと尾尻さんからも「シルバーハットでのコンサートは、眺めも素晴らしいし、演奏していてとても気持ちがよかったです。」と仰ってくださいました。
最後に小林さんからは「シルバーハットでコンサートすると決まって、どこで演奏するかヴァイオリンを弾きながら、会場を歩き回り、一番音響がよかった海側で演奏することを決めたのですが、よかったでしょうか?」と問いかけられると伊東さんからは「ばっちりです!」との返答。

シルバーハットのワークショップスペースはコンサート会場とは全く違う環境ではあるものの、音が館内全体に巡り、周辺の自然環境をも取り込むような素敵なコンサート会場となりました。

©青木勝洋

©青木勝洋

 

【曲目】
1.エルガー 愛の挨拶
2.ファリャ スペイン舞曲
3.サラサーテ 祈りop.23-1
4.タレガ アルハンブラ宮殿の想い出(ギターソロ)
5.J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番よりプレリュード/ガヴォット(ヴァイオリンソロ)
6.イベール 間奏曲
7.佐々木忠 砂山
8.モンティ チャールダーシュ
9.ピアソラ リベルタンゴ