今治市伊東豊雄建築ミュージアム

  • Exhibition vol.12

    2022.10.9_2023.9.15



 

 

©Shuhei Miyahata



子どもと共に建築を考える

 

我が国では建築教育は大学や高専の建築学科に入ってから行われるのが一般的です。

しかし私は小学生の時から建築に親しみ、建築について考えて欲しいと久しく考えてきました。何故なら建築について考えることは家族について考えることであり、社会について考えることであり、環境について考えることだからです。即ち学校では教えてくれないけれども、社会のなかで、これからどう暮らしていくかについて考えなくてはいけない基本的なことなのです。

そこで私は2011年に東京の「伊東建築塾」をスタートした際、その活動の一環として「子ども建築塾」を始めました。塾は小学校の4〜6年生の児童20名(2021年より40名)を対象に年間20回の講座を設け、「いえって何だろう」「まちって何だろう」というテーマの下で課題に挑戦してもらおうというものです。11年間が経過し、その間子ども建築塾は順調に発展し、初期の塾生だった子どもはいまや大学の建築学科の学生になり、TA(ティーチングアシスタント)として子どもたちの指導にあたってくれるようになっています。

今回の展示ではこれまでの子ども建築塾の活動を振り返り、人々に広くアピールするとともに、皆様のご意見をいただいて今後の活動の指針にしたいと考えております。

 

伊東豊雄

Thinking Architecture with Children

 

In Japan, architectural education is usually implemented only after one enters university or the architectural department of technical high schools.

However, I have always wanted children to become familiar with architecture and to think about architecture from primary school age. The reason for this is because to think about architecture is to think about family, to think about society, and to think about the environment. In other words, these are not taught at school, but they are fundamental things that must be considered when we think about how we will live in our society in the future.

Therefore, I initiated “Architecture School for Children” as one of the activities held at “Ito Juku” when I established the school in Tokyo in 2011. The school runs a course of 20 lessons per year for 20 children (40 students since 2021) aged between 9 to 12 years old, where they tackle assignments under the themes

“What is a house?” and “What is a town?” 11 years have passed since then, and the Architecture School for Children has developed steadily — some children who joined the school in the early years have become university students majoring in architecture, helping us to teach as teaching assistants now.

This exhibition is to reflect on the past activities of the Architecture School for Children to date, to promote it to a wider public while receiving feedback that will guide our future activities.

 

Toyo Ito



伊東豊雄  Toyo Ito

1941年生まれ。1965年東京大学工学部建築学科卒業。主な作品に「せんだいメディアテーク」「多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)」「みんなの森 ぎふメディアコスモス」「台中国家歌劇院」など。

 

 

アストリッド・クライン Astrid Klein

クライン ダイサム アーキテクツ (KDa) 代表。共にRCAを修了したマーク・ダイサムと1991年に設立。主な作品に「代官山T-SITE/蔦屋書店」「GINZA PLACE」「星野リゾート リゾナーレ那須 POKO POKO」「toggle hotel suidobashi」など。www.klein-dytham.com

 

式地香織 Kaori Shikichi

日本女子大学大学院修士課程、伊東豊雄建築設計事務所を経て、フリーランス。大学におけるデザイン教育の経験と建築家としての職能を活かして、子どもたちの生きる力や場を育むべく、コドモチョウナイカイ事務局を設立。

太田浩史 Hiroshi Ota

1968年東京生まれ。1993年東京大学大学院建築学専攻修士課程修了。ヌーブ代表。東京ピクニッククラブ共同主宰。博士(工学)。主な作品に「PopulouSCAPE」、「久が原のゲストハウス」、「矢吹町第一区自治会館」など。

 

 

柴田淑子 Yoshiko Shibata

東京都生まれ。日本女子大学大学院修士課程修了。1999年より建築設計事務所エアーを共同主宰。子ども・教育に関する施設や寺院、住宅などの設計に携わる。主な作品に「真理学園幼稚園」、「神田寺別院」など。



動画:講師インタビュー

動画:OBOGインタビュー



主催|今治市

協力|太田浩史、アストリッド・クライン、柴田淑子、式地香織、兼清悠祐太、佐藤楓夏、子ども建築塾塾生OBOG、TA(ティーチングアシスタント)の皆様、こどもケンチク新聞社、GAKU(ログズ株式会社)、今治北高等学校大三島分校

 

ディレクター|伊東豊雄

制作|NPOこれからの建築を考える 伊東建築塾

映像・写真|田中英行、山根香

写真|高橋マナミ、中村絵、吉野かあこ

グラフィックデザイン|丸山智也 英訳|ジョイス・ラム

 


※詳細は、下記のPDFデータをご覧ください。

子どもと共に建築を考える

Director|Toyo Ito

Production|Ito Juku

Movie / Photography|Eikoh Tanaka + Kaori Yamane

Photography|Manami Takahashi + Kai Nakamura + Kaako Yoshino

Graphic Design|Tomoya Maruyama

English Translation|Joyce Lam

 


Please refer to the attached file for further information.

Thinking Architecture with Children

exhibition